父親の自覚

メルヘンな世界

大学生までのわたしは、実にファンタジーだった。

 海賊になってお宝を見つけたい

 魔法を使って空を飛びたい

 手から波動が・・・

そんなことを考えながら、日々の平凡な日常を送っていた。

この時はこんな未来が待っているとは思いもよらなかった。

航海に出ると

大学を卒業し、なんとか就職したわたし。

希望の職には就けずその後、数回の転職。

数年後、結婚。

妻の病気が発症し、入院数回。

そして、不妊治療。

先が見えない恐怖。

希望を捨てず、前に進み続ける。

荒波の中をなんとか飲み込まれないように必死に渡った。

そして、待望の子どもに恵まれた。

みつけたもの

予定日から遅れること9日。

ついにそのときが。

元気な男の子だった。

生まれた子を抱くが自分の子だと実感が湧かない。

退院後、妻と子は里帰り。

週末の度に会いに行った。

平日は休めない妻に代わり、抱っこで寝かしつけ。

夜中には3時間おきにミルクをあげる。

これは大変。

しかし、親になった実感はまだ湧かない。

父親失格なのか。

実感がないことに妙に焦ってしまう。

妊娠や出産など体に変化のない男性は女性よりも親になったという自覚が遅いと言われる。

例外なくわたしもだった。

数か月後、子どもと3人の生活に戻る。

子どもの寝顔をみてふとこの子をしっかり育てないとと感じた。

これが自覚か・・・

子どもと一緒に過ごす時間が増え、ようやくわたしにも自覚がでてきたようだ。

今ではパパと呼ばれることにも抵抗はなくなった。

父親の自覚はできている。

この子が1人で生きていけるように頑張らないと。

わたしと同じように父親の自覚がないと悩んでいる方。

焦ってはいけません。

明日からすぐに父親にはなれない。

家族と一緒に楽しみながら成長していこう。

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